マンション・クリニック・オフィス・住宅設計のドムスデザインは、オール女性スタッフのデザイン力

鈴木慶やすらぎクリニック

院長の鈴木慶先生はもともと脳外科医。

その後、立川市で地域に密着した医療をという想いから、10年前に鈴木慶やすらぎクリニックを開業させました。

 

わずか10坪のスペースに1日200人の患者さんが来るという繁盛クリニック。
乳児から高齢者まで、風邪からすぐ救命が必要な疾患の人までやってくる。
まさに地域のかかりつけ医師。

 

クリニック開設後も、訪問看護・デイサービス・パワーリハビリと次々と業務を拡大

しかし、それぞれのスペースが同じマンションの上階だったり、別の建物だったりしたため、今までスタッフ同士の交流が難しく、患者さんの総合的な施設のサービスの利用にも壁がありました。

そして今回、近くの空いた産婦人科の建物を鈴木先生が入手したことでプロジェクトがスタート。

 

今まで別々にあったサービスを統合し、相乗効果を生むような、まったく新しいスタイルのクリニックが誕生するきっかけになりました。

 

この地球のように、クリニック・訪問看護・デイサービス・パワーリハビリなど、それぞれのサービス・部門が協力しながら共存するような病院をつくること。

 

ひとつの部門はひとつの都市

部門を移る度に世界旅行をするようにわくわくを体験してもらうことを考えました

 

1階/クリニック・検査

コンセプト=ミラノ

ミラノの落ち着いたホテルのようなイメージで患者さんをお出迎えするロビー。

2階/リハビリ

コンセプト=ニューヨーク
エネルギッシュなニューヨーク街を表現。リハビリしながらニューヨークに行きたくなるような前向き気持ちになるように。

3階/デイサービス

コンセプト=フィレンツェ
高齢者の方が、自分の家のように過ごしていただけるよう、リラックスできる空間づくりを。

3階/パワーリハビリ

コンセプト=ギリシャ
オリンピック発祥の地がギリシャであるように、まるでオリンピックに向けて励むアスリートのように、エネルギーを発散させたくなる場所に。

3階/保育室

コンセプト=コペンハーゲン
子供の感性が育つよう、色彩感覚の豊かな北欧をモデルにしました。

4階/訪問看護ステーション

コンセプト=ロンドン
訪問看護の方がお仕事から戻って来た時には、ビートルズがお出迎え。心のリフレッシュは明日への良い仕事につながります。

5階/カンファレンスルーム

コンセプト=東京
立川を一望できるロケーション。

そこで行われるのはこれからの鈴木慶やすらぎクリニックの治療方針や患者さんサービスなど、これからの医療の未来。
そして、立川地域の見守り役となり、ひいては東京が変わるスタートの場所。

コンセプトを表現するためにゾーンごとにイメージカラーを取り入れていれました。
特徴的なのは、病院=バリアフリーという定説にしばられないこと。
ここではあえてバリアを作っています。

二階には通常のリハビリ施設にある階段を模倣した器具はありません。

あるのは本当の階段のみ。

リハビリフロアから3段の階段を上るとカフェにたどり着きます。
このたった3段の段差を昇り降りすること、それ自体がリハビリ。

人間として日常生活動作に当たり前のことを訓練する場は、機能だけが追求された無機質な機器より、生活に基づいた自然なものがいいのだという考えです。

その他、一階のロビーにあるトイレはまるでパウダールーム。
病院のトイレというと冷たいタイルでクリーム色のイメージですが、ここでは、黒やゴールドを使い、エレガントに演出しています。
トイレという日常動作もリハビリのひとつと捉えているため、そのトイレが貧弱であってはいけないという思いからの意匠性です。

このように、通常考えられずに設計が進むような場所で、あえて立ち止まり機能を持たせて考えていく。
それがドムスデザインの設計プロセスです。

2013年6月、オープン内覧会に1日で640人もの方にお越しいただきました。

その後、1ヶ月で来患者数が今までの1.3倍に。

フロントスタッフのユニフォームもホテルのフロントの様に変わり、より良いおもてなしの接客が実現しました。

「こんな職場なら毎日喜んで来たい」。
そんな声もスタッフからいただき、リニューアルの効果は絶大なものがあると実感しています。

施工年2013年
種別脳神経外科/内科/外科
業務内容リニューアルデザイン
所在地東京都立川市
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