課題:「成長し続ける書評家の更なるステップアップの舞台をつくる」
数々のヒット作(ビジネス書)をプロデュースするD氏の次なる構想はメディアハウス。
原宿の中心地に、発信地としてビルを購入しました。
若者が集まり、アパレル関係の人達が多く行き交う場所。
今まで手掛けていた本や著者のコンサルティング事業に加えて、セミナーや展示会、撮影等の貸しスペースを運営する事業も新たに始動。
地下には録音ルームを兼ね備え、録音したメッセージは、この場所から世界へと発信。
メディアをリードし、次のステージへと飛躍できる場所。
人をつなぎ、文化をつなぎ、歴史をつなぐ場所。
そんな複合的なデザインが必要でした。
作家と編集者、読者が集う夢の「ビジネス書空間」を目指しました。
コンセプト:ELIES MEDIA HOUSEへようこそ。
人をつなぎ、文化をつなぎ、歴史をつなぐ場所。
クライアントの喜び(美学を持つ職人がここから世に出る)とスタッフの喜び(学びと自己実現の場になる)と社長の喜び(たくさんの人の成長を見守る)が実現される場所。
シンボルとなるオリーブの木は、強力な根を張り、たわわな実をまとい、空へとぐんぐん伸びる。
次のステージとなった”ELIES MEDIA HOUSE”はより強いパワーでこの場所から世界へとエリエスワールドを発信する。
地下2階、地上3階の建物。各フロアにはそれぞれのコンセプトがあります。
地下2階【Fabbrica】~創造の根~
ファブリカとはイタリア語で”工場”。
撮影スタジオや録音ルームを併設した地下2階は、様々な作家の卵が飛び立つ工場として、工場のような荒ら荒らしさと、スタイリッシュさを演出しました。
地下1階【NOMADO】~未来の種~
ノマドとは”遊牧民”という意味。
貸しスペースとなる地下1階は、感性を紡ぐセミナースタイルとして、色んなレイアウトで受講可能。グリーンのアクセント壁が落ち着きと癒しをもたらします。
奥には、商談ルームや更衣室もあり、様々な形態に貸し出し可能です。
1階【Sala】~希望の芽~
サーラとはイアリア語で”サロン”。
誰かの邸宅に招かれたような、落ち着いた雰囲気のなか、人と語らい交流する場所。
貸しスペースとして運営する1階は、人と文化をつなぐ広間として、来た人々の心を開放します。
2階【Studio】~知識の泉~
ストゥーディオとはイタリア語で”スタジオ”。
会社のオフィス機能を持った2階は、豊かな感性が生まれるD-studioとして、自由な空間で、楽しく集中して仕事出来る場に。ポップな色使いで、心が弾む空間に。
3階【Libreria】~本の森~
リブレリアとはイタリア語で”図書館”。
膨大な本を貯蔵するこの部屋は、溢れるエリエス資源の図書館として前オフィスから移設した歴史ある本棚に合わせた落ち着いた空間。
本に囲まれながらセミナーを受けられます。
具体策:外観からサイン、植栽まで統一したデザインで、エリエスカラーを演出
外観
モダンな印象の赤をポイントに効かせた外観デザイン。
あまり改修の手を加えず、色をポイントにエリエスらしさを演出。
フラッグで学校のような雰囲気にしました。
紫のチンクエチェントの車が可愛く存在しています。
植栽計画
エリエスの象徴のオリーブの木をシンボルツリーとして飢えました。
その周りは多肉植物などを植え、リゾート感を演出。
ゼラニウムなどの小さなお花が来る人を優しく出迎えます。
屋上は”天空のギリシャガーデン”をイメージして、
ギリシャ産のテラコッタの鉢に大きめのオリーブを植え、点在させました。
心地よい風とともにまるでリゾートにいるような雰囲気に。
エントランス計画
エントランスは各フロアへ入る前のおもてなし空間。
ギリシャから運んだ、ギリシャ像が出迎えます。
優しい色合いのモザイクタイルと、柔らかな光を放つイタリア産のペンダントライト。
赤をテーマとしたアートが空間を引き締めます。
家具計画
セミナーで長時間座っていても座り心地の良いチェアをSRをめぐり検討したり、
メイクルームのソファやチェアは、
女優さんに相応しい存在感のあるゆったりしたタイプをコーディネート。
色彩計画
各フロアによって、メインとする色彩を変えました。
地下2階はファブリカのイメージの”グレー”と”ホワイト”をベースに、
アクセントに”レッド”を用いています。
地下1階は未来の種をテーマに植物の”グリーン”をテーマカラーとしました。
1階は希望の芽の希望をテーマとした温かい”オレンジ”をポイントに。
2階は知識の泉から薄い”ブルー”をアクセントに、グリーンと合わせて構成しました。
3階は本の森から、”ブラウン”をメインに落ち着ける空間に。
屋上はギリシャの空から、ギリシャをイメージした”ブルー”と”ホワイト”で倉庫を塗り、リゾート感を演出しました。
トイレ計画
各フロアのトイレもフロアごとのテーマに合わせてデザイン。
改修すると大変なタイル貼りのトイレは既存を活かし、カッティングシートを用いて、色彩で遊び心をデザインしました。入るのが楽しくなるポップな空間に変身。
結果
貸しスペースを営業してすぐに申し込みが続々入りました。
大々的に貸しスペースの告知もしていませんが、エリエスで学んだ若きビジネス書の作家の方々と口コミで続々と貸し予定が埋まっています。
各フロアによって気持ちがシフトするビル。
【ELIES MEDIA HOUSE】は、エリエスを次へのステージへと導く、舞台となりました。
施工年 | 2009年 |
種別 | オフィス |
業務内容 | オフィスデザイン |
所在地 | 東京都渋谷区 |